元中国在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて中国に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系中国ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

なぜ中国では日本人でも食べ方が汚くなるのか?

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日本にいた頃、「中国人は食べ方が汚い」という話をよくメディアを通して見聞きしましたが、その理由、今の私にはよくわかります。

 

全ての中国人のためにこの記事を書くことにします。

 

北京における食事の特徴


結論から先に書きますが、こちらの食事においては、「皿の外に出さざるを得ないものが多い」からです。

 

食事の内容としては、日本と同じで「白米+おかず」が基本で、他に主食としては、水餃子や麺類もごくごく一般的です。

 

問題は「おかず」なのですが、日本人が知っているような中華料理など北京には存在しません。麻婆豆腐も回鍋肉も酢豚も青椒肉絲も北京には存在しません。実際に何が食べられているのかと言うと、、、私にも名前はわかりませんが、とにかく野菜が「辛くて塩気の強い液体に浸かったもの」ばかりです。肉はこちらでは一般的に高価で、私の薄給では食べられないので、毎日野菜ばかり食べています。この2か月でベルトの穴が二つズレました。5kg以上は確実に痩せたと思います。

 

で、その野菜なのですが、下処理が適当なので、セロリが筋っぽかったり、ナスの硬い皮?みたいなのがあったり、とにかくちょこちょこ皿の外に捨てるなり吐き出すなりする必要があるのです。あとは、唐辛子を切ったものがたくさん入っていて、あれが口に入るとやっぱり硬くて不快なので、外に出す必要があります。ですから、皿の外、つまりはトレイなりテーブルなりがすごく汚くなるのです。

 

あまり食べませんが、肉も同様です。骨ごと適当にぶった切ってあるので、骨を外に出す必要があります。骨が砕けていて、口に入れた後でそれに気づき、全部吐き出す必要があったりすることもあります。ですから、やはりトレイやテーブルの上は非常に汚くなるのです。また、吐き出すことが多いので、食事中は当然汚い音が響きます。「ぺっ、ぺっ」って。

 

ただ、水餃子は問題ありません。あれは綺麗に全部食べられます。

 

麺類も基本的には問題ないのですが、牛肉麺にはやはり細かく切ったハードな唐辛子がたくさん入っていることも多く、あれは箸で掴んで捨てるなり吐き出すなりする必要があります。
あとは牛肉麺の場合、ニンニクが丸ごと渡されることがあり、自分で皮を剥いて入れるので、皮のゴミが大量に出るなんてこともあります。大した話ではないのですが、まあテーブルの上は汚くなったりします。

 

日本人の私の今


それでは、日本人がこちらで暮らすとどうなるでしょうか。

 

はい、完全に同化します。
私もめっちゃ食べ方が汚くなりました。

 

ちなみに私、子供の頃から親が食事マナーに関してはものすごく厳しかったので、マナーに関してはそれなりのレベルだと思っています。私からしたら、日本のレストランなんかにいる日本人の中にはマナーがなっていない人が多いです。焼き魚を綺麗に食べられない人とか、育ちが悪いんだなっていつも思って生きてきました。

 

そんな私ですが、今では食べ方超汚いです。
日本にいた時は、米粒一つすら絶対に残さなかったけれど、もう全部バカバカしく感じるようになってしまい、適当に食べて適当に残しています。おかずも塩分が強過ぎて、あんなもの、完食したら確実に寿命を縮めます。

 

それに、こっちの庶民の食事なんて、日本人からしたら本当に質が低いです。我々はどれだけ普段美味しいものを食べてきたのか、本当に痛いほどよくわかります。

 

中国に頻繁に出張で行かれている方のブログをよく見ているのですが、毎回おいしそうな料理の写真ばかりです。でも、そんなのは現地じゃ特別な人たちの食べ物であって、庶民が食べているものとはあまりにも大きく乖離しています。

 

まとめ


ということで、中国人の食べ方が汚いというのは間違いなく事実ですが、それにはしっかりとした理由があったということです。ですから、理由も知らずに中国人のことを批判するのは控えてください。あなただって、こっちに来たらすぐに汚くなりますから。

 

それにしても、貧しい国だなと思います、、、
肉が高過ぎてみんな食べられないため、食堂にはいつも豚の脂身が並んでいますが、酷い味です。若者はあんなもので肉を食べた気にならなければならないわけですから、それを思うとなんだか切なく感じます。

 

「中国人は食事にうるさい」なんて話もありますが、それは娯楽のない国だから、相対的に食事が注目されるだけです。

 

chinalover.hatenablog.com

 

不味くて食べられない、なんてことはありませんが、美味しいものなんてこの国には存在しません。生きるために食う。死なないために食う。それだけです。

 

まあ、最近すごく冷えるので、塩っぽいものは以前よりは美味しく感じられるようにはなりましたけれどね。でも、日本の食べ物と比べると、、、という話です。もちろん、そもそも比べること自体が間違っているということは百も承知です。

 

ということで、これがリアルなチャイナです。
娯楽がなければ、美味いものもない。貧乏人が片寄せあって、キンペーの「指導」に従ってロボットのように生きる国です。みんな生きているというか、死んでいないだけ。

 

おまけ


最近、寒くなったせいか、私の心もどんどん冷え込んできたような気がします。

 

とにかく日々の生活の中で、ポジティブになれる要素が一切存在しないのです。

 

中国駐在で鬱になって帰国する日本人駐在員というのはそれなりにいるそうですが、そんなメンタルの弱い人間は、今の私がいる環境に置かれたら、一ヶ月以内には飛ぶなり吊るなりしていると思います。そのくらい酷い場所ですここは。

 

ということで、絶対に皆さんは来ちゃダメですよ!

 

、、、とここまで書いて、17時になったので食事に行ってきたのですが、いつもの食堂に足を運んだところ、何も言っていないのに、カウンターに近づくといつものおっちゃんから「紅焼牛肉麺?」との声が。私の顔を覚えてくれていたみたいです。

 

せっかく書いたので、修正せずにこのまま投稿しますが、、、ごめん、おっちゃん、、、

 

確かに日本の料理に比べれば美味しくはないんだけれどさ、、、やっぱり、美味しいかも、、、

 

マジで涙が出てきたのでもう書くのやめます。