「ブログの更新がありませんが、体調でも崩されているのでしょうか?」というありがたいコメントをいただいたのですが、仕事が忙しかったことに加え、実は最近は「何もない日々」を過ごしています。
あまりにも少ない給料
私は今夏中国に移る前は台湾に住んでいたのですが、台湾でもらっていた給料は少なく、「こんな薄給じゃ旅行にも行けないじゃん、、、」なんてリアルでもブログ上でもいつも文句ばかり言っていました。
ただまあそれでも、たまにはちょっとまともなレストランで食事をしたりはしていたので、悲壮感が漂うような貧困生活ではなかったと思います。
しかし、そんな生活は中国にやってきて一変しました。
今の私の給料は、日本で生活保護を受けているシングルマザーの受給額の3分の1です。
今日は土曜日ですが、どこかに遊びに行くお金がないので出社してオフィスで過ごしています。家ではインターネットが使えないのですが、オフィスなら一定の通信量までは会社が負担してくれるので。
同僚たちも同様です。出てきている社員は多いです。みんなパソコンでドラマや映画を観て過ごしています。同じ部署にいる25歳のある社員と先日話していてわかったのですが、彼の月給は4,000元(約68,000円)だそうです。別の会社で働く同い年の彼女の月給は3,000元(約51,000円)なのだとか。
ちなみに、ここは大国、中国の首都、北京です。
みなさん、これが現実です。
近年、日本国内どこの観光地に行っても中国語が聞こえてきます。なんかよくわからない汚らしい格好をした連中が集団で闊歩しています。
中国にやってきてわかったのは、あの連中は中国社会におけるごくごくごく一部の超富裕層だということです。階層社会における上澄みの中の上澄みなのです。
「ショボい会社にいるだけでは?」なんて思った方もいるかもしれませんが、上述の25歳の社員は、有名大学の大学院を出たエリートです。
結局のところ、日本人が知っている中国人というのは、海外旅行に出かける余裕のあるような超特別な人たちであり、一般に日本人は例外についてのみ語っていたということです。
極端に高い物価
たとえ給料が少なくても、物価がそれに釣り合ったものであれば、現地で暮らしている限り経済面での問題は発生しません。
しかし実際のところ、北京における物価は非常に高いです。
正確に言うと、日本で給料をもらっている日本人から見たら決して高くはないのですが、現地人的にはめちゃくちゃ高いです。わかりやすい例として食べ物を挙げてみましょうか。昨晩私が食べたのは、庶民向けの小規模チェーン店の牛肉麺で30元(約510円)でした。私の現在の年収は同年代の日本人の平均値の約4分の1ですから、ざっくり言えば、日本人的には1杯2,000円くらいのラーメンを食べているようなものです。そんな高級ラーメン、私は見たことがありません。しかも昨晩私が利用したお店は、日本で言ったら日高屋みたいなものです。こんな食事を毎日繰り返しているだけでノイローゼになります。
要は、生活の基本である食費が相対的にあまりにも高いので、私も含め、多くは給料の大部分が食費に消えてしまうのです。
携帯代やタクシー以外の公共交通機関の運賃なんかは物価に釣り合っているような気がします。とにかく食費が異常なのです。衣類や電化製品なんかは、グローバルな時代ですから、価格はもちろん日本と同じです。そもそもみんなそんなものは購入しません。だからこっちにいる人たちの服装はいつも小汚いのです。購入した安物を何年も何年も着続けますから。
娯楽の存在しない街
「存在しない」というのは正しくない表現かもしれませんが、私や周囲の一般庶民からしたら、存在していないのと同じです。
台湾にいた時は、映画を観に行くこともあったし、たまにお酒を飲みに出かけることもありました。クラブに行くこともあったし、月に2回くらいはマッサージ屋にも通っていました。
それら全て、北京にも施設として存在するのは事実です。でも、台湾時代とは違い、現在は利用する余裕がないのもまた事実なのです。
なので、中国ブログを始めたものの、はっきり言って書くことがありません。
今の私の生活には、何もないのですから。
よく話題に挙がる話ではありますが、外国人は中国のことを「先進国」と呼ぶ中、中国政府は頑なに「発展途上国」だと主張しています。
「中の人」になってみればわかりますが、ここは明らかに発展途上国です。
外を歩いていると、乳幼児を伴った家族連れの姿が目につきますが、そりゃそれしかやることないもんなと、心底納得します。だから、学校でも会社でも、なんだかよくわからない出会いの場みたいなイベントが結構あります。もっとも、中国語が一切話せない私には何の意味もありませんが。
暇潰し
さて、私は平日の夜と週末、空いた時間をどう使うべきなのでしょうか。
最近はそんなことばかり考えています。ネットで調べた感じだと、北京には日本人コミュニティがあり、定期的に食事会なんかが開催されているようです。しかしながら、メンバーはもちろん貴族のような生活をしている駐在員とその家族。私のような貧者が入る隙はありません。ちなみに、私は貴族に遭遇した際には自分のことを「グローバル浮浪者」と名乗っているのですが、いいネーミングだと思いませんか?
とまあそんな感じで、とにかく最近は有意義な余暇の過ごし方を検討中です。
やはり誰かと繋がっていたいという思いはあるので、ブログなんかをもっと有効活用するのが得策かなと思っています。具体的には、私はこれまで基本的に「事実」のみをブログに綴ってきましたから、そろそろ「フィクション」にも手を出したいなと考えています。我々は、いかなる想像も禁止されていませんし、空想の世界においてなら何にだってなれます。いかなる監視社会においても、人間を本質的に縛るなんてことは不可能なのです。
とかなんとか言いつつ、まだ詳細な構想があるわけではないのですが。
この街に、私に似たような貧乏日本人労働者はいないものですかね、、、ブログ上では日本語を使えるけれど、やっぱり文章だけでは寂しいです。誰かと会話をしたい、、、