色んな意味で極端な例として、国家単位の比較の際によく引き合いに出されるアメリカと中国ですが、日本と比べても大きく異なる点が多い二国だと思います。
中国で実際に暮らしてみて見えてきた部分があるので、今回は典型的な例を簡単に紹介してみたいと思います。
日本と中国とアメリカの違い
先日たまたま、数年間アメリカで暮らしたことがある知人から現地での生活について話を伺う機会がありました。私は日本社会と中国社会を知っているわけですが、アメリカ社会はどうもまた一味違うようで、その対比が面白いなと思ったのです。
非常に雑な対比であることを前置きしておきますが、以下は三国の社会の特徴をよく表している気がします。
アメリカの会社は、通常なら5人必要なプロジェクトに従事させるため、優秀な人材を2人雇用し、通常の倍の報酬を与える。その方がコスパが良いことを理解しているからだ。
日本の会社は、通常なら5人必要なプロジェクトに従事させるため、標準的な能力の人材を3人雇用し、「申し訳ないけれど、3人で何とかして欲しい。」とお願いする。自身もかつて長時間労働に耐え抜いた経験があり、根性で大抵のことは何とかなると理解しているからだ。
中国の会社は、通常なら5人必要なプロジェクトに従事させるため、能力に関係なく適当に10人の人材を雇用し、「給料は通常の3分の1しか出せないけれど、みんなで力を合わせて頑張ろう。将来我々はきっともっと豊かになれるはずだ。」と鼓舞する。数は力であることを理解しているからだ。
これらのステートメントについて、皆さんはどう思われますか?
「伸び代」の違い
極端な例とは言え、当たらずも遠からずといった感じではないでしょうか。
結局のところ、大事なのは「伸び代」、わかりやすく言えば将来を見据えた際の成長性における違いです。
アメリカのやり方には持続性があると私は考えます。上述のようなやり方は格差社会を生みますが、全体として安定的に社会を維持することができるような気がします。
日本のやり方は、要は労働者に無理強いし雇われる側のボランティア精神に依存しているわけですから、結果的に不安定な社会を生みます。現に、現代の若者たちにとって労働は人生を豊かにするために必要なお金を稼ぐ手段でしかなく、サービス残業や休日出勤は強く忌避される傾向にあります。
中国のやり方は非常に特徴的であり、日本人としては正直理解に苦しみます。ただ、私は実際に中国社会にどっぷり浸かってみて、「数の力」を思い知ることになりました。いくら凡人でも、たくさん集めると1人や2人賢いのが必ず混じるのです。そしてそういった連中はグループのメンバーたちに知恵を授けますから、自然とアベレージが引き上がります。これはどんな小規模集団にも起こり得ることではありますが、人数が多いとこういった触媒効果が起こる確率が上がるのです。
そんなわけで、まあ何が最適解かは私にもよくわかりませんが、日本だけが一人負けしているのが現状なのかなと。
変革or消滅
私はここ以外にも幾つかブログを運営していて、URLも公開していますから、他の記事も色々と読まれた方なら私の基本的な思想はご理解いただいているかと思います。掻い摘んで言えば、私は日本が大好きで、韓国、中国、インド、パキスタン、イラン、アジア人蔑視の白人たちが大嫌いです。私のことを「右翼」だとか「極右」と呼ぶ人も多いです。
ただ私は、このままいけば将来確実に日本は消滅して中国になると確信しています。日本の経済力は落ちる一方ですし、兎にも角にも貧しい日本人がびっくりするくらい増えました。かつてはまともに働いてさえいれば、一軒家を構えて子供を複数持つなんていうのはごく普通にできたわけです。それが今では一軒家なんて夢のまた夢。子供を持とうと思ったら共働きせざるを得ません。私のように貧乏で結婚すらできないような中年も増えました。今後日本の人口はどんどん減りますから、中国やインドの「数の力」はますます強大になります。
何とかしないと、本当になくなりますよ。日本。
今、これを読んでいるあなたは多分かなりまともな日本人だと思います。SNSでいいねして喜んでいる他の馬鹿たちとは明らかに違います。
他にも、ブロガー活動を通して、私の考えに共感してくれる人たちがそれなりにいることを知りました。ネットで何でもできてしまうこういう時代ですから、有志で集まって何かできたらいいのになぁ〜なんて、最近そんなことも実は考えています。
こっちでの生活は本当にろくなものではありませんが、自分は日本のスパイで現在は内偵中なのだと思い込めば何とか我慢できなくもないかな、、、なんて。
こういう雑文が誰かの心に少しでも届けばいいなと思っています。